ステージ1
個人差はありますが、三歳頃になると、ほぼ乳歯が生えそろいます。
この時期に虫歯のない歯でしっかりと噛んで食事をすることは、子どもの成長にとって、とても大切です。
まず、噛むことで唾液の分泌がよくなります。唾液には、消化を助け、口腔内を清潔にする働きがあります。さらによく噛むことであごの骨の発達を促し、大脳の働きを活性化します。
ゆっくりとよく噛んで食事をすることをぜひ習慣づけてください。
ステージ2
三歳児健診時と就学前健診時の一人あたりのむし歯の本数を比べてみますと、この間にむし歯をたくさんつくってしまう子どもさんがいらっしゃいます。
毎日点検みがきはしっかりしているのに、と思われる方にお伝えしたいのは、歯ブラシだけでむし歯を予防することはとても難しいということです。
そこで、この時期から、定期的にかかりつけの歯医者さんに通って、フッ素塗布・フッ素洗口でむし歯予防をすることをぜひおすすめしたいと思います。
今むし歯のない子どもたちこそ、これからもずっとむし歯をつくらないためにぜひ予防をしてください。
- フッ素塗布
- フッ素を歯に塗ることにより歯の質を強くする働きがありむし歯になりにくくします。
小さな子どもでも嫌がらないよう、りんご味もあります。 - フッ素洗口
- 毎日あるいは毎週一回、フッ素液でブクブクうがいをして歯質を強くする方法です。
子どもさんのお口の状態にもよりますが、おおむね三ヶ月に一度の健診が必要と思われます。
毎日の歯ブラシと、定期的な予防処置を続けて、永久歯に生え変わるまで虫歯なしの状態を保ってください。
ステージ3
中高生になると塾や部活動等でとても忙しくなると思いますが、定期検診を続けて、大切な永久歯を守ってください。
各自治体によって違いはありますが、医療費が補助されている期間があると思います。
一度歯を削るとその後また同じ歯の治療が必要になります。
大人になって思わぬ治療費を支払う事がないよう、何より健康のために虫歯のない状態を保つように、自分で管理ができるようになってほしいと願っています。
ステージ4
歯周病は、ご自分での歯磨きに加え、定期的な専門クリーニングで予防できます。
歯周病を予防することは、糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞等の疾患リスクを減らし、生活の質を向上することに繋がります。
また、歯周病菌がアルツハイマー型認知症の悪化を助長する因子になることが示唆されています。
歯は自分の大きな財産です。
20代、30代のうちからしっかりと歯周病予防をすることで、財産を減らさずに守ることができます。
もしも歯を失うことになっても、適切な治療でしっかりと噛める状態を保ち、一生自分の歯で美味しく食事を楽しんでください。
人生百年時代を健やかにすごすためにも、歯科医院での口腔ケアを受け続けてください。